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【一話】いきなりレールガン女子高生ヴァーサス

この回は9割原作者大河さんの描き下ろし文章で出来ています。本当にご協力ありがとうございました!!

いきなりレールガン女子高生ヴァーサス
第一話

「乾いた者達」

強い国を望んだのは誰だったか。今となっては知る者はいないが、かつてそう望んだ誰かがいたことは確かだろう。
その国は、恐るべき軍事力を誇り、隣国に襲撃をかけては制圧を繰り返す、暴虐無道の限りを尽くしていた。


王は国の体現者だ。強国を極めた国の王が、暴君として名高いのも自然である。
彼は国に請われるまま、国民が求めるまま、周辺国を蹂躙し、侵略し、また軍備を整え、その様は力こそすべてであると主張するかのようだった。
自ら戦いの場に赴き、己が力で戦場を切り開き、暗殺の手さえも振り払う。
恐るべき王だった。自国の民からも恐れられるほどの、強い王だった。

「国王よ。我々の罪を問う国があると云う」

その国は、平和を愛する国だと云う。富は少ないが、王と民は自然と調和し、争いごとはなく、いつも笑顔を浮かべながら相手と言葉をかわすことで成り立つ王国だと云う。
争いを至上とする我が国とは、まるで異なる在り方の。

燃え上がるのは一瞬だった。

国民は次々に言葉を放つ。

「やつらの国を許してはおけない」

「今すぐに侵略すべきだ」

「争いは罪ではない」

「戦争を問うことこそが人の歴史の否定である」

王は次の目標を定めた。反対を具申する者などいなかった。

だが、王は――

王は、国の体現者である。強い国であった、国の富を増やすために効率的な手段は他国の侵略であったから、彼が王となった瞬間、同盟国を裏切り、次々と支配下に置いていった。
それを行うだけの力を備えた。
それが実現できるだけの力を身につけた。
そうして完成した王国を、民は肯定した。

本来的な性質は暴力だ。王の気質にあった姿は、容易に身体に馴染んだ。
だが、王は。いつからか、乾きを覚えていた。

願われる通りに国を強くした。いくつもの村や町を滅ぼし、敵対する国を飲み込み、肩を並べていた帝国さえも手に入れた。
国は富み、民は潤い、すべては順調だった。だが、王は餓えていた。
きっと感じていたのだろう。


王は、民の奴隷だった。


性に合っているのは確かで、成功したのは事実だ。
だけど、彼が本当にやりたいことは何だったのだろう。

また村を蹂躙しながら、彼は思うのだ。
この胸に訪れる、虚しさを払拭する方法は、何処にもないのだろうか。
また日が沈む。
平和を愛する国、その王都は目前だ。数時間後には我が大軍勢が王都に襲いかかり、そして間もなく滅ぼすのだろう。
未来は想像に易く、士気の上がる軍人たちを、王はどこか冷めた目で見つめていた。

だが突如、軍人たちの耳にVASIMRの咆哮が響いた。
「あ…あのVTOLは!?」
一人の兵士が悲鳴を上げた。圧倒的な暴力の権化である、鳥、龍、そのどちらでもない鋼鉄で出来た飛行物体を知っていた。
やがてVTOLから一人の女子高生が飛び降りる。
そうして雷の如く女子高生は軍勢の前へと降り立った。

噂には聞いていた。いきなり現れてはすべてを破壊して去る、レールガンを携えた女子高生がいると。

「ふん……」

腰が引けた軍人を押しのけ、王が女子高生の前に立つ。
レールガン女子高生は王に恐れをなす様子もなく、ただ冷静に、王を見つめ返している。
その立ち姿、風格……王は理解した。少女は紛れもなく強者である。彼と死闘を繰り広げるに足る力を持った、つわものである。
刺すような破壊衝動を肌で感じ取る。一時たりとも目が離せない。王が油断した途端、そこには死が待っているだろう。
そんな状況を前にして――



「くくく……はっはっはっは!」
――王は、笑っていた。



戦えば、己か、少女か、何れかが死ぬだろう。予感ではなく確信だ。だからこそ、これほど楽しいことがあろうか、と王は笑う。
予測できる未来など、勝利しか見えない争いなどに価値はない。
彼は人間であり、暴力を望んだ。
確定した勝利に喜びを見出す野性ではない、一歩間違えは死を迎える極限状態での闘争こそ、王ではない、彼自身が望んだ願いである。
「小娘よ。俺がお前を殺すか、お前が俺を滅ぼすか――」
勝負だ。




今だけは王ではなく、争いを求めるただ一人の男として。
彼は女子高生に襲いかかった。
















――だが、女子高生の持つレールガンによって、王と、その大軍勢はあまりにも呆気無く消え去った。
背後の王国は、敵が消え去ったことよりも私が新しい敵になることを恐れているらしい。
畏怖を背中に感じながら、私はVTOLに帰った。

「…これで解決…?」
気がつけばこの世界に来てからしばらく経つ。村を襲う山賊を消し飛ばしたり、人を襲う龍を吹き飛ばしたりした。
…疫病の蔓延る街も殺し尽くした。
…王は最後に消え去る時に何を思ったのだろう?
「結局…殺すしか無いのかな…」
そろそろここにいるのも疲れた。別の世界へ行こう。


「…ハヅキ…」


今は側に居ない友の名を、無意識に呼んでいた。

二話へ

長井 零路(ナガイ レイル)
なんかめんどくさい問題が起きているのを発見すると愛用のレールガンで無理やり解決するとにかく凄い女子高生。
とにかく状況を手っ取り早く解決するため別の問題が発生することもしばしばあるが、それがレールガンで解決出来ないなら放置してしまう。
電気を操る能力を持った特異体質者で、なんなら銃を使わなくてもとにかく凄い強い。
とにかく凄いので、高所から飛び降りても平気だし、むしろ高所から現れたがる時もある。
とにかくすごいので下着代わりにスクール水着を着用。
長いレールガン
手持ちの電磁加速砲。
正式名称ではないが、零路の体格にとっては長いレールバレルを持つので長いレールガンと認識されている。
レールガンの特性として弾速変化による威力の調節が可能で、最大威力時にはとにかく凄い。
弾は専用弾を使うことが望ましいが、レールガンなんで入ればなんでも撃てる。空き缶とか。
電力供給を発電能力を持った人間から行うことを前提にしているため、選ばれた人にしか使えない。
とにかく凄いがレールガンの宿命としてバレルの交換は必須。
寿命を迎えたレールは鈍器や墓標に転用可能。
VTOL
高性能垂直離着陸機。
正式名称ではないが、零路はこういうメカの名前をいちいち覚えるのはめんどくさい。
VASIMRによりとにかく凄いスピードで飛び、なにしろとにかく凄いVTOLなので色んな所にずっと浮いていられるのでどこでも零路を運べる。
とにかく凄い搭載AIによって独りでに動き、さらに長いレールガンの整備や交換パーツ、専用弾の製造、住み心地の良い居住空間を備える。
なにしろとにかく凄いので実は機体に搭載されたもっとひどいレールガンでとにかく凄い攻撃もできる。
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