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【二六話】いきなりレールガン女子高生ヴァーサス

お妃様は鏡に語りかけました。
「鏡よ鏡、この世で一番美しいのはだあれ?」
大丈夫だろうか?正気だろうか?
「王妃様でございます」
鏡が発声!!なんたる!?
「ほっほっほっ…ではこの世で一番美しいのはだあれ?」
気を良くしてもう一度質問!!
「王妃…いえ!たった今は白雪姫が一位に躍り出ました!!」
「なっ、なにィ!?」
回答が変化!?

いきなりレールガン女子高生ヴァーサス
第二六話

「かってに怖い童話」




今回はこのなんかどっかで見た気がする童話っぽい世界に存在する王国から物語を始めよう!!
この国は王妃がべらぼうに美しい。マジで美しいのだが、そのままの意味で他の追随を許さぬ嫌な女性でもあった。
そしてこの魔法使いに作らせたばかりの「うつくしさ部門ネットワークランキング」を搭載した魔法の鏡でやはり自分が美しいと確信し、悦に浸っていたのだが…!
「しかし白雪姫は一時的な追い上げに過ぎないのか!?王妃様と苛烈なデッドヒートに突入!!両者一歩も譲りません!!!」
そんなランキングに白雪姫が一位争いに参加!!姫だが王妃は継母なので血の繋がりも愛も無し!
「くっ…!!白雪姫…やはりあの時…!誰か!誰ぞおらぬか!!」
「はい王妃様!!」
側近が駆けつける!!
「姫を処刑せよ!!」
「!?ちょ、王妃様!?正気ですか!!」
「私が一番美しくなければ正気を保てぬ!!お前を縊り殺してしまうかもしれんぞ!!」
「う、うわあ!!」
こうしてバタバタと白雪姫が処刑されることになったのだが!!

場面代わり、戦場!!
白雪姫が戦場で今日も元気に大量の死体を生産した後だった!!
「どうして…人って死ぬと美しくなるのかしら?」
おお…!白雪姫もまたとても美しい少女であった!!まさに白い透き通るような肌、純白の髪!!
だが!!その白い姿が赤い血で染められているのは凄まじい背徳的な美しさ!!そう!!血をたっぷりと浴びた彼女は、王妃よりも美しくなってしまった!!
「おお…白雪姫様は今日も一段と美しい…」
「やはり戦場の姫…」
部下たちはみんな目がくるっていた。彼らは正規軍として訓練された者たちでは無く、白雪姫がスカウトした荒くれ者や傭兵上がりだった。
そんな時だ!!突如王妃直属の処刑部隊が接近!!

「な、なんだ!?増援にしては多いな…」
「白雪姫に告ぐ!!反逆罪で処刑せよとの令だ!!この場で死ぬがいい!!」
倍ぐらいの軍団が接近!!
「何、ようやくお母様も私を殺しに来たの…ふふ」
「待ってたぜェーこの時をよぉ!!」
「正規軍共を殺ってみたかったんだ!!」
白雪軍はくるっていた。


「王妃様!!」
「おお!白雪姫は抹殺できたのか!!」
「そ、それが、処刑部隊が既に全滅!!他の軍を当たらせていますが、押し切らんばかりの勢いです!!」
なんという強さか!?
「な、何ぃ…あんなならず者共と小娘がなぜこんなに…!」

戦場はあまりにも死屍累々!!だが正規軍の方の死体が圧倒的に勝る!!
しかしながら白雪軍もその人員が減っていっていた…のだが!!
「これで貴様も終わりだ!!」
正規兵に白雪兵の一人が突かれる!!
「がは…っへへッ…てめぇも終わりに着いてきちゃくれねえか…!」
「な…!?」
白雪兵、槍を掴み…鎧の中に仕込んだ爆薬で自爆!!
「う、うわあああーっ!!」
「畜生!!こいつら狂ってるぞ!!」
戦場を支配するは恐怖…そして狂乱!!
「ふふ…ふふふ…」
白雪姫はただただ笑っていた。

その後正規軍の決死の抵抗により、白雪軍は壊滅。
白雪姫の遺体は確認されなかったものの、鎧が発見され、死亡したものと見られた。
王妃様がダダをこねるせいでめっちゃくちゃ人が死んだ。迷惑だ。

「鏡よ鏡、一番美しいのはだあれ?」
姫が死んだものと思った王妃は再び鏡に質問!!
「それは白雪姫でございます」
「なッ、何ィ~!?生きている中で一番美しいのは!?」
「生存中ランキングですと、白雪姫です」
「彼奴がまだ生きているだと!!」
そう、生存している!!

「小人さんの住処ってここかしら?」
白雪姫は全然無傷だった。なんと彼女は部下が全滅した後飽きたので離脱したのだ!
「ニンゲンが来たぞ!!」
「帰れ、ニンゲン!!」
おお、なんと背の低い種族か!!彼らが小人だ!!だが敵対的!!
「ふふ…仲良くしましょう?」
姫はニタリと笑った。

「王妃様!!正気になってください!!」
「ええい!!これが正気でおられるか!!」
王妃はなぜか魔法使いの格好をし初めていた!!
「彼奴の場所は掴んでおる!!この毒リンゴを食わせ抹殺するのだ!!」
「だからそれはお聞きしました!それがどうして王妃様自ら出向こうとするのです!!」
「もはや自分の手で下さねば安心できぬ!!」
なんという焦り!!落ち着けよな…。

「姫様、誰か来ました」
「どんな人かしら?」
「リンゴ売りだそうです」
白雪姫は小人の住居に住み着いていた!しかしこの態度の変化は一体!?
「リンゴ…久々に食べたいわね…」
姫は外へ出て客人の元へ…残された小人の目はどこか虚ろだった。

「リンゴはいらんかね~リンゴはいらんかね~」
王妃様が頑張って腰の曲がった老婆っぽいフリをしていた。辛そうだ。
「お一つ頂けるかしら?」
「ああ!貴方はお美しいのでお一つ無料で差し上げます…」
ああ!毒入りリンゴを食べてしまうぞ!!
「ただしノーリターン・ノークレームで…」
「ん。」
姫がバタリと倒れる!
「よ、よし!!死んだな!!帰るぞ!!」
腰を叩きながら王妃は離脱した!
「ああ、白雪姫様」
「白雪姫様に何が」
虚ろな目で小人達が駆けつけたが、既に姫は動かなくなっていた。
「嗚呼、死んでしまったのでしょうか」

「ヒヒヒヒヒ!!これで私がランキング一位は間違い無しよ!!鏡よ鏡!!一番美しいのは!!誰ッ!!」
帰ってきて早速すごいテンションで質問!!
「王妃様、それはレールガン女子高生でございます」
「へっ!?えっ…!? えっ!? え…だ、誰ですって?」
「レールガン女子高生でございます。飛び入り参加で一位にランクインした超新星です!!なんという才能か!!」
「レールガンジョシコウセイ?  は????  なんじゃそいつは!?」
そう…!!レールガン女子高生が現れたのだ!!


「うわ~もろに童話の世界じゃんここ」
そして彼女がレールガン女子高生、レイル!!
「お姫様を助けると書いてあったけど…ふふ、白雪姫とかかな?」
彼女は二丁拳銃女子高生、ハヅキ!!
「うはは~、まさか」
森を歩く二人!!そこに!!
「ああ、白雪姫様。どうして。」
「目を覚まして下さい。白雪姫様。」
小人達が白い少女を取り囲んで白雪姫と呼んでいる!!
「うわ、まさかだった。」
「ええ…。」
とりあえずレイルは早速レールガンを取り出した。
「あの、小人さん達、今から白雪姫様を治すのでどいて下さい。」
「貴方は。」
「まあ、王子とか自由に解釈して。」
レールガンを発射!!光が姫を包む!!
「うげっ」
姫は口からリンゴを発射した。
「白雪姫様。」
「小人さん達、驚かせてしまってごめんなさい。飲み込む時に毒だって分かったから喉で塞き止めていたの」
「ええ!?どういう事…!?」
レイルはびっくりした。

「貴方達が私を助けて下さったのかしら?お礼をしなければ…。」
レイル達は白雪姫がなんか妙に怖く見えた。
「いえ、あの…私達はお礼は結構なので…」
「そう言わず…」
白い虚空が広がる瞳が迫ってくる…!
「う…わ…」「れ、レイル!目を合わせちゃ駄目!」
ハヅキが無理やりレイルの視線を動かした!
「え!?あ…」
「…。」
姫の表情が残念そうな物に変わった。
「えっ…えっと、これは…」
「うおーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
「えっ!?」
突如大声が接近!!その正体は!!
「貴様!!貴様がレ…なんとやらか!!」
魔女が現れたぞ!?
「えっ、あの、なんです貴方?」
「私は王妃…世界で最も美しい者…!そして貴様はそれを…何ッ!白雪姫!貴様まで生きていたのか!!」
「そうです、お母様」
王妃だった!!でもなんで魔女に!?
「あの、王妃様って魔女なんです?」
「そうよ!!さっき悪魔に魂を売って力を得たのだ!!この力で持って貴様らを排除する!!そうすればもう私の美貌を脅かすものは無いのだ!!」
「ええ~…もっと考えてから契約しようよ」
王妃は正気でなかった。

「とにかくまずお前から死ねぇ!!」
王妃は手から電撃を放射!!
「ハヅキ、後ろにいて」
だが電気の扱いはレイルの方が長けているのでノーダメージだ。
「レイルに電気なんて通用しないよっ」
「何ィ!?くそっ!電撃しか使えぬというのに!!」
「だからそういう契約もっと考えてからするべきなんだよ」
みんなも気をつけようね!
「お母様」
「なっ!白雪姫!!」
側面に姫が既に接近!!
「ねえ、私お母様の事そんなに嫌いじゃないの」
「おま、え…が…」
姫の目を見た王妃はたちまち沈静化!!何が!?
「ねえ、お母様。またお城に住んで良い?」
「ええ、白雪姫。貴方の好きにするといいわ。」
ああ…変貌してしまった!!
「レイル、速く帰ろう!」
「う、うん!」
女子高生達は逃げた。

その後白雪姫は国へと戻り、王妃様と一緒にしあわせにくらしました。
あの小人達も一緒です。
めでたしめでたし。




「鏡さん、一番美しいのは誰?」
「姫様、それは貴方でございます」
「じゃあ、私以外で一番は?」
「それは王妃様でございます」
「…じゃあ、死んだらどれくらい美しくなるのかしら…?」
「…。」

レイル
いやーあの目怖かったな。
ハヅキ
童話の主人公になりたいなという思いが無くもない。
白雪姫
やたらめったら強い姫。人は死体になったときが一番美しいと考えている異常者。
目を合わせた相手の精神を操作することが出来る特異な能力を持つ。
王妃
自分が一番美しくないと気が済まないめんどくさい異常者。
我慢が弱すぎる。
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