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【三五話】いきなりレールガン女子高生ヴァーサス

「ねえ、レイル…。」
「な、なに?」
二丁拳銃女子高生ハヅキはレールガン女子高生レイルに不安そうに小声で話しかけた。
「最近、誰かに後をつけられてる気がするんだけど…」
「ええ~?この世界来てから?」
「いや、もしかしたら前からかも…」
「ええ~…」
謎の尾行者…!


いきなりレールガン女子高生ヴァーサス
第三五話

「不可視と不可解」


「う、うーん、ちょっと怖いよ…あの黒い奴らの一味かも…」
「あっちの洞窟入ってみよう、狭い場所ならもっとわかりやすいはず」
二人は尾行を確かめるべく、洞窟へ入った。
付いてくる足音はない。
「ハヅキ、どう?」
「浮いてるみたい、付いてきてると思うよ」
まっすぐとした一本道を歩く。その途中でレイルは突然振り向き!
「そこだ!」
通路の真ん中を射撃!!
「当たった!?」
なにもないはずの空間に命中し、尾行者の正体が現れる!!
「光学迷彩?…うわ、結構大きい」
光学迷彩が剥がれ、謎のマシンが現れ落ちる!洞窟には少し大きい。
「なにこれ?」
よくわからないマシンだった。なんだか未来的だ。
「うーん、この色…もしかして…。」
白を基調としており、その中に青が加えられている。
「なんだか人が入ってそうかな!」
ハヅキは冗談っぽく笑って近づいた。
「入っておりますが」
突如一部パーツが展開し、中から人の顔が!!
「わああっ!?」
びっくり!ハヅキは尻もちをついた!
「うわっ!?誰!?」
「私はハービンジャー隊所属、ドミニオンズのヴェクターです。ヴァリアント・アドバンス班所属の技師でもあります。」
「は、はぁ…。よくわかんないけどもしかして天使さん?」
「はい。」
「あぁ…。」

とりあえず質問だ!
「えっ、えっと…どうして私達の事を尾行してたの?」
「指示されたからです」
「どんな風に?」
「追跡し、支援が必要な場合は援護せよと」
「ええ~…助けてくれるならこっちに何か言ってくれてもよくない?」
「訊かれなかったので」
「そう…。」
硬すぎでは?
「私達のこと、監視するのが目的の一つだったんじゃない?」
「はい。そのレールガン、ないしレイル、さんの能力を観測するのも博士から与えられた極秘の任務です。」
「えっ、待って。極秘!?それ話したらまずいやつじゃないの?そこは黙るやつじゃないの?」
「え…訊かれたので…。 まずかったの、ですか?」
「…。」

「あの、よろしければ…この外部ユニットを元の状態に戻してくれませんか?」
「え?あ、ああ…でも機械の修理とかしたこと無いし…」
レイルはこまった。
「いえ、貴方が情報改変を行っているのが原因です。」
「じょ、じょうほうかいへん?」
「改変により機関部が動作不能になっています。私はまだ改変能力を覚醒していませんので自力では戻せません。残留エネルギーも多大故更新、時間経過による復帰も4.5サイクルほど掛かります」
「あ…うん…?」
レイルはこんらんした。
「あ、レイル!直れって考えながらもう一回レールガンで撃ったら直るんじゃない?」
「あ、そっか。」
ハヅキがナイスなアドバイスをした。さっそく射撃した。
「よし、どう?」
マシンは駆動音を立て、再び起動した。
「ご迷惑をおかけしました」
「ところでさっきの博士って?」
恩ができた所でレイルが仕掛けたぞ!
「博士は、博士です。」
「いや、だから…えっと、どういう人なの?」
「いや、あの、博士が博士ではなかったらどういう…?」
「う、あ。博士って…私の事どこからか監視して…貴方達天使を助けに向かわせてるの?」
「はい。」
「どこから監視してるの?」
「研究所です。」
「研究所ってどこにあるの?」
「宇宙の狭間です。」
「じゃあ博士の目的って?」
「それは…」
「それは?」
ヴェクターが黙った。緊張が走る。
「…そういえば知りません。私も気になるので博士に今から訊きます。」
「ちょ。」
「ま、待って!貴方機密を漏らしてるって自覚ある!?」
ハヅキが思わず突っ込んだぞ!
「え?…あ、その、天使以外が知ると…害が?」
「ハービィさんは黙ってたよ」
「そ、そんな…。」
ヴェクターはだめだった。

「な、なんか…ごめんね、もう訊かないから…」
「その博士って今も見てるの?」
ヴェクターは下を向いて何かを見た。
「今は見ていません。」
「た、たぶん良かったね…。」
「私が記録した映像をお見せする予定なので」
「あ、じゃあ、さっきの所カットした方が良いと思うな」
「しかし…こちらが勝手に映像に手を加えては…」
「怒られるよ、たぶん」
それを言われて彼女はしゅんとした。
「じゃああの、洞窟抜けたら、こう、中で顔を合わせて、なんか、そこから一緒に、みたいな。体で!」
「洞窟内の映像は何かの原因で撮れなかったっていう体で」
「わ…わかりました、それでは」

三人は洞窟の中を進んだ。ヴェクターのマシンが時々地形に干渉して響いて中々煩かった。
「そういえばさ」
ガィン!と金属音が洞窟に響いた。
「うるさっ、ヴェクターさんっていつまでの間私たちに付いてくる事になってるの?」
「残り1.7サイクルです」
「サイクルってあの、時間単位でどれくらいに?」
「? サイクルはサイクルですが…」
「あ、日数で言ったらどれくらい?」
「宇宙によって時間の進みが違うため、迂闊に換算するのはよくないですが…一日と半日と言った所です」
そんな感じで進んでいると!
「シャーーーー!!」
「うわっトカゲ男だ」
脈絡なくリザードマンが登場!!
「オマエタチイノチガオシカッタラクイモンヲオイテイクンダナ!!!」
「なんて言ってるの?」
「聞き取れない…」
リザードマンは高くて面白い声をしていた。
「『貴方達、殺傷して欲しくない場合は、食糧を設置してください』という意味合いの言葉を発したようです」
「うわ~ハイテク聞き取り機能」
ヴェクターのマシンがが翻訳してくれたぞ。
「サアオイテケ!!ナイナラドレカヒトリクイモンニナルンダナ!!」
「え~、どうする?のしちゃう?」
「あ~、そうです。」
マシンから何か投下した。
「行きましょう。」
「何置いたの?」
リザードマンがそれを拾ったので三人は進んでいったぞ。
「オッナンダコリャ!!」
彼が拾ったのは箱に入ったほかほかのカレーだった。
「オッウマイ!!」
美味しかったらしい。よかったね。


「カレーを置きました。」
「カレー!?」
そう!ヴェクターのマシンはカレーをいつでも美味しく食べれる状態で保存できる!!
「その、備蓄があるんです。」
「えっ!?えっと、食べ物が保存できるん、だ?」
「はい、カレーの他には」
「言わなくていいから」
こうして三人は洞窟の出口へ歩いてゆくのだった。



だが…この様子を…悪のはかせが…
「…ん~…いひひ……ぐぅ…」
寝てて見てなかった。


三四話へ 三六話へ

レイル
自分も小さいマシンに乗ればもっと楽かな…と思い始めた。
ハヅキ
なんかヴェクターに世話を焼いてしまう。
ヴェクター
ランク:ドミニオンズ
大掛かりな兵装を着込んだ天使。
兵装は各種ハイテク装備を備えており、一種の搭乗兵器と化している。
研究所の外の人と話すのが苦手で、訊かれた事は素直に喋ってしまう。
慣れないことをする時は指示待ち気味になる。
悪のはかせ
ヴェクターが撮ったのとは別に自分から見る映像は録画している。
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プロフィール

HN:
Rark
職業:
女子高生
自己紹介:
ここに来るならばもう分かっているのではないか!?

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