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【三六話】いきなりレールガン女子高生ヴァーサス

今回はこの未来都市大分の離れの方から物語を始めよう!!
都市となってもこの土地には山や森の自然が多かった。
そして!そんな森の中に謎のハイテク小規模建造物が!?
「カレー出来ましたよ~」
そこで白い少女がカレーを作っていた!

いきなりレールガン女子高生ヴァーサス
第三六話

「カレー魔神推参!」



「「「いただきまーす!」」」
さらに他の白い少女達がカレーを食し始める!!
そう!お昼時だったのだ。
「ん~!今日はとりわけ上手く出来ましたね!」
みんなで食べているぞ!なんたる空腹に響く光景か!?
「ハービィさん、こんにちは」
「あ、迅雷さん、いらっしゃい!見ての通り今カレーを作ったところなんですよ!」
サイボーグ女子高生迅雷がやってきたぞ!
「もしかして天使さん達ってみんなカレーが大好きなんですか?」
「きらいな人いません~!」
「だいすきでーす!」
小さい白い少女達…天使達が次々肯定するぞ!
「ふふふ…迅雷さんも食べていきませんか?」
ハービィがカレーを迅雷に勧める。
「ご馳走になっても構わないんですか?」
「おっと!このタイミングに来たからには逃しませんよ」
「逃げませんよ」
二人は穏やかに会話する。迅雷もテーブルに加わり食べることにした。
「頂きます」


「ふう、ハービィさんの料理ってこんなに美味しいんですね」
「え~、カレーのルーが美味しいだけですよお、まあルーも私が作ったんですが」
食べ終わり、二人は仲良く会話した。もう賢明な読者の方々にはお分かりだろうが、二人は友人同士なのである!
「おなかいっぱい…」「ばんごはんもカレーが食べたいです!」「たべたーい」
ちいさい天使達も満足だぞ!
そんな和やかなところに!!突如!!
「お前達!!カレーのなんたるかを知っているか!!」
「誰です貴方!?」「何です貴方!?」
謎の男現る!!何者なのか!?
「フッ…おれは魔神!カレー魔神…!」
「カレー魔神!?」
「この世界のあらゆるカレーを知り尽くした男よ!!」
「あの、ご用件はなんですか?」
ハービィは引きながら尋ねるぞ!
「フッ…お前の作ったカレーを少し味見させて貰いたいのよ」
「図々しいですね~~あなた」
カレーを小皿に掬って渡した。
「ぬっ…!?この香りはなんだ…!?」
余裕綽々だった魔神の様子が変わったぞ!
「ぬ、ぬう…この味…」
「なんです?」
「こ、このカレーは何を使ったんだ!?」
「それはまあ、企業機密です。」
(世界中のカレーを知り尽くしたこのおれの知らないスパイスが使われているのか…!?いや、そんなはずはない…!これの旨味の秘密はスパイスや食材ではなく、調理法か…!?ならば…!)
魔神は動揺していたが、やがて顔を上げ!
「おれはカレー魔神の名を賭けておまえに挑戦する!!」
「嫌なんですけど」
「今日の夜8時、ここで決着をつける!」
「嫌なんですけど」
「では待っていろ!さらばだ!」
「あの」
一方的に勝負を申し込み、去っていった!!
「ハービィさん、どうするんです?」
「どうしましょう?」
迅雷も天使達も唖然としていたぞ。


そして夜八時到来!!
「ここから拠点を動かせませんから受けたことになっちゃうんですかね~~」
「隊長のカレーがいちばんおいしいから大丈夫です!」
「そうです!」「です!」
ハービィはともかく部下の天使達は割りと乗り気だった。
「まだ来てないんですかあの人?」
「あ、迅雷さんまたもいらっしゃいですね」
迅雷もやってきたぞ。
「私も気になってしまって…」
「フッフッフッ、逃げ出さなかった事を褒めてやろう!!」
「あ、来ました」
カレー魔神だ!!荷物もいっぱい屋台に積んで!
「いやあ、私達ここを動けないんですよね~」
「ルールはおれの用意した食材と調理道具を使い、カレーを調理して貰う!まったく同等のものだ!」
「はい」
「審判はこちらの方に請け負ってもらう!驚け!」
「はい」
カレー魔神に遅れ、仙人の如き老人が現る!!
「カレー仙人様だ!!」
「ほっほっほっ 歳を取ると登場時はほっほっほっと言えば良いから楽じゃわい」
「これはどうも」
そう、カレー仙人!!カレーを作っても食べてもとにかくすごいらしいぜ!
「今日は腹が背中にひっつきそうになっておるから、早く食べたくて倒れそうじゃわい」
「私達のお昼の残りのカレー食べます?」
「さあ、おれの用意した食材と道具を取るがいい!」
「ああ、はい…えっ!?」
ハービィ、驚愕!!
「えっ、これ、ちょっと!包丁がとても斬れるような状態じゃないですか!?」
包丁の切れ味が赤ゲージ!!なんたる!
「フッ、料理人たるもの、道具の状態で左右されちゃいけないのさ…これは勝負だからな、これぐらいの条件は有りだろう」
「ええ~~…めんどくさいですね~~~」

「では始めるぞ!!」
調理開始!!!
「切れません、ぜんぜん切れませんよ」
ハービィは当然苦戦!!
「あのひとふつうにきってるです!」
「へへへ…ちょっとこっちに有利になりすぎたかな?」
カレー魔神は赤ゲージにも関わらず弾かれず!なんたる腕前か!?
「わ、私に貸してもらえませんか?」
そこで迅雷が代打を申し出る!
「えっ?サイボーグパワーとかそういう感じですか…?」
とりあえず包丁を渡す!選手交代!
「ん?切れますよ」
そしたら玉ねぎが超きれいに真っ二つだ!たまげたぜ!
「えっ!?な… よし!? じゃあ、迅雷さんに任せます!」
「はい!ところで!」
「なんです?」
玉ねぎを刻みながらの迅雷が尋ねる!
「この切り方でいいんですか?」
「え?」
よく見ると刻み方が無作為!!包丁の扱いもどう見ても料理したこと無い人の扱い方だぞ!
「えっ…と! 玉ねぎは…そんなんでもいいと思います!」
「はい!!」
指導の暇はなし!とりあえず玉ねぎを細かくすることに成功!全部そうなってしまったのだが!
「人参は皮を剥いて乱切りに…」
「皮を剥いて…」
鉛筆を乱暴にナイフで削るが如き皮の剥き方!!
「ら、らんぎり?」
「こう…回しながら…それっぽく切ってください!!」
「はい!!」
それっぽく切るぞ!!すごい不格好だが!!

とりあえず迅雷の助けにより斬る行程をクリアしたぞ!!
その後はわりとちょいちょいのちょちょいちょいだった。
「ルーは普通に市販なんですね…」
「市販のルーの味を引き出せないようじゃ魔神は名乗れ無いな…!」
「はい」
そして完成したぞ!!
(細かく斬られたからか芋がめっちゃ溶け込んでいる…ッ!)
慌てていつもの調子で作ったらいろいろと計算違いをした。
具材のカットが雑すぎて勝負的には勝てないだろう。まあ別にいいのだが。ハービィは思った。
「フッフッフッ…じゃあさっそく仙人に決着をつけて頂こう…」
「はい」
仙人の前にカレーが並ぶ!!
「ほっほっほっ、あやうく餓死するところじゃったわい」
そしてそれぞれを一口食べる!それぞれ、ゆっくりと、よく噛んで、味わう!!
「うむ!勝敗は決したぞ!」
カレー魔神は固唾を飲んだ。ハービィは昼のカレーが残ってるのにさらに増えてどうしようか考えていた。
「この勝負、お嬢さんの勝ちじゃ!」
ハービィが勝ったぞ!!
「な、何ィ!!」
「はい   …えっ!?」
カレー魔神もハービィも動揺!!
「何しろかわいい女の子の作ったカレーじゃからの。お前さんは男の上強面じゃ」
「な、なんですと…ッ!!」
動揺が加速!!
「え~…」
ハービィは疑問を感じた。

「…それはのう」
「それは…!?」
「それは」
仙人は重い沈黙を生み出した後、その答えを見せた。
「女の子が作った手料理に男が勝てるわけがないわい!!」
非常に緩んだ顔で回答!!
「仙人様!!」
「わかっとるわかっとる!冗談じゃわい。」
「おじいさんノリがいいですねえ…。」
しかしすぐさま真面目な顔に戻る!
「うむ…魔神よ、お前さんはちと驕り過ぎじゃ。」
「私に…驕りが!?」
魔神、虚を突かれた表情!余裕綽々に見えた彼だが、魔神の名を賭け真摯に調理に挑んでいたのだ!!
「食材全部用意してくれましたもんね」「ハービィさん突っ込んで欲しいんですかそれ?」
「そうじゃ!お前さんの腕前は既によく知っている、よく知っているからこそ分かるぞ!各工程に慣れきってしまったが故の無意識の妥協が!!」
「無意識の…妥協!?」
魔神が思わず立ち眩む!!
「それに比べてお嬢さんのカレーは全てにおいてその意志に妥協がない!見た目こそこう、あれじゃが…だからと言って手を抜こうとしたわけではない!切るのを手伝ったお嬢さんが真摯に切り分けていたのは見ていてよくわかった!」
ハービィは顔を背けた。勝敗とかどうでもいいからさっさと終わらせようと思っていつもの調子で特に力を入れずに作った。真面目に評価されて褒められ、割りと魔神に対して罪の意識が芽生えた。
「え、私はその…」
そんで迅雷は照れていた。

「くっ…これで私も魔神の名は返上か…!」
魔神はめっちゃ悔しそうにしていた。だが相手を恨まず自分を、その腕を憎んでいた。真面目だ。
「いや、カレスキよ、その名は依然お前さんのものじゃ」
「しかし、私は…!」
(カレスキって名前なんですね…)
涙を堪えるカレ…彼に長老は優しく語りかけた。
「これはお前の意識の負けじゃ。腕前が落ちぶれたわけではない。依然、お前はカレー魔神なのじゃ」
「仙人様…!」
その心中に複雑な感情が入り交じる!!
「さあ、早速じゃがお前にやるべきことがあるぞ」
「そ、それは…!?」
「あの子達が腹をすかせて動けなくなっておるから、皆で夕飯にカレーを食べるのじゃ」
小さい天使達がお腹が空いて口も聞けない無気力状態に陥っていた。
「は、はい!!」

こうしてみんなでカレーを食べるぞ!!
「ハービィさん、大丈夫ですか?」
「いやあ思いの外あの人真面目で…」
ハービィが罪の意識で頭を重くしていた。
「おなかがすきました~…」
「ハービィさん、速くッ!」
「えっ、はい!」
「いただきまーーす!!」
みんなで食べるカレーはすごい美味しいのであった。

そしてカレー仙人はハービィ側のカレーを食べながらこう思うのであった。
(いや~、本当に女の子が作ったからお嬢さん方に勝ちを出したのじゃが、カレスキの奴真面目すぎてそれっぽい言葉を全部信じおったわ…)


おわり
ハービィ
中辛が好き。
迅雷
辛さに拘りは無い。
カレー魔神
世界中でカレーを研究しつくした男。
仙人の元で凄まじい経験と知識を重ね、カレー仙人より魔神の称号を与えられた。
自信に満ち溢れ、ともすれば慢心しているようにも見えるが、調理自体は一部の手抜きも無い。
割りと図々しいが真面目なので冗談好きな仙人は割りと扱いに困っている。
ところでハービィのカレーに驚いていたが、ルー関連の材料が他の世界のもので、ここには存在しなかったためである。だが彼は調理の方に秘密があると見てしまった。実のところ美味しかったのはルーなんだな。
どの辛さでも最高に好き。
カレー仙人
幻の大地、カレー郷に住むと言われている仙人。だが割りと他の地に現れるので普通の家に住んでいるのでは?とも噂される。
カレーの事で知らないことはないカレー超人であり、作るともうとにかくすごい美味い。
実はハービィのカレーを食べた時に、彼女がこの世界の人間でないことを見抜いてしまっている。
歳をとったら辛いのが辛くなってきた。
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プロフィール

HN:
Rark
職業:
女子高生
自己紹介:
ここに来るならばもう分かっているのではないか!?

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